全部気のせい

本、映画、音楽の鑑賞雑記ブログ
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アルキメデスは手を汚さない
アルキメデスは手を汚さない






























元来、人を惹き付ける魅力を持つ人がいる。
そういう人は、特別容姿がいいとか性格がいいとかではなく、何か磁力のようなオーラを放っているように思える。
もちろん、外見や内面が優れている人もいる。しかし、大体にしてそれだけで人を惹き付けるとは限らない。
その人の持つオーラが、人々を魅了するのだ。

本作の主人公もそういった人物だ。
“美少年”との記述があるし性格も男気があるのだが、彼の魅力はそれ以上の“なにか”だと私は思う。
それが周囲の人を惹き付けて離さないのだ。
もちろん、権威を振りかざすでも支配的でもない。
縛るのではなく引き寄せる。彼のオーラに魅せられた人たち自ら寄ってくるのだ。
本人に自覚があろうとなかろうとも。
さて、彼はどうだったのだろう。

自分の魅力を知って、それを利用して社会生活を送っている人もいる。そういう人は意識的に人を引き寄せ(時には引き離し)たりしているだろう。
ただ、オーラ自体は無意識に発せられるものなので自分でコントロール出来るものではないと思う。
彼らが思い通りに動かしているのは、あくまで自分自身のみである。
しかし、それによって、魅了された人々が右往左往する様がコントロールされているように見えるため、まるでオーラを自由自在に操っているように見えるのだと思う。
少年は自分の魅力に気付いていたのだろうか。
私の一方的な見方を述べると、答えはYESである。
おそらくある程度は気付いていたのではないか。
彼がギリギリにところにとどまったことが、すべて無自覚だったとはどうしても思えない。
未成年ではあるが子供とは言い難い微妙な年頃である。
そろそろ気付いていても不思議はないし、むしろ自覚してなければよほど鈍感だと言えるだろう。
彼は頭もいいし気付いていてしかるべきだ―――と私は思うのだ。
しかし、それは“ある程度で”だったとも思う。
彼は自分の魅力を知ってはいたが、完璧に使いこなせてはいなかった。
そのため、真相が明るみに出たのだから。
刑事さえも惹き付けた彼の唯一の誤算は、自分のオーラがいかに大きいかを十分把握できていなかったことだろう。彼に魅了される人がどれほどいるのかを、分かっていなかったのだ。
まったく、彼の魅力はもろ刃の剣だったのである。

彼は最後まで人を惹き付けた。
今後も彼のために何人もの人が動くことになる。
最後に、疑問が一つ残った。真相が本当はどうであったか、だ。
しかし、これについてはあえて触れないようにしたい。
なぜなら、完全に客観的な目で見るのは難しいからである。
私も、少なからず彼に魅せられた一人なのだから。

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